http://www.placem.com/schedule/2010/20100104/100104.html
ありせさんの作品は広島・長崎へここ4年ほど通って撮ったものです。
元々電車の旅が好きで、宮島(厳島)神社へ行きたくて広島まで足を延ばしたとか。
たまたま入った原爆の資料館で、期せずして大泣きをし、そのあとの旅が続けられなかったそうです。
帰京後、「知らなかった」ということにショックを受け熱を出すほどでした。
それがこの写真を撮り始めるきっかけになりました。
しかしだからと言って、ただ重たいテーマとして取り上げるのではなく、普通に生活をしてお酒も飲んで、楽しい時間も過ごしている現代人として、時々60年前の出来事に思いをはせ忘れないようにしたいという思いで撮っているそうです。
それが、「カラーとモノクロを混ぜ重苦しくならないようにした」というありせさんの言葉に滲んでいますし、その眼差しはことさら悲劇を誇張することなくむしろ爽やかにすら思える風景として捕らえています。
広島や長崎は多くの有名な写真家がすでにいろいろな作品を発表しています。だから、自分はただそこにあるがままを写そうと、地元の方達と積極的に会話をして、忘れちゃいけないということを自分に言い聞かせて撮り続けているそうです。

【眼撮ーる】