http://www.placem.com/schedule/2009/20090525/090525.html
今週の展示はどちらも女性作家で、6×6フォーマットのカラー作品で、木村さんはビジュアルアーツ専門学校 大阪の出身、杉野さんは、桑澤デザイン研究所の出身という一見似ているような印象を受けますが、まったく個性の異なる作品です。
木村さんの作品は、いろいろな所、いろいろなものが写ってます。
「テーマというより、気の向くままいろいろな所へ行って自分の琴線に触れるものを撮っています。」
6×6というフォーマットは何故なんでしょうか?
「学生の頃、先生に6×6は一番難しいんだよと言われて、なら、挑戦して見ようと思ったのがきっかけだったのですが、やってみて自分にとても合っていました。」
須田塾にも行かれてますが、須田さんの影響ではなかった・・・・
「はい、元々須田先生の大フアンでしたが、須田先生の所へいったのはどうせ写真をやるなら好きな須田先生のところでと思いました。」
確かにフォーマットこそ6×6ですが、所謂須田調とは一線を隔していますね。
タイトルの「たゆたう」ってなんですか?
「流れるとか、漂うとかという意味で、私にぴったりだと思ったのと、言葉の響きがとても好きです。」
木村さんは撮ったときは自分の思い入れとか感情とかはあるけど、見てくれた人が個々に感じてもらえれば嬉しいと言っていました。これはとても大切なことで、木村さんはちゃんと自分が見えている人なんだなと思いました。
独りよがりな写真ではなく、確かな流れを感じるのは眼撮ーるだけでは無いと思います。
ミニギャラリーの杉野さんの「鼓動」はダイナミックな波が印象的な写真です。
眼撮ーるは杉野さんのスナップ写真の方が印象的なんですが、何故今回は風景なんですか?
「普段からスナップの延長でいろいろなものを撮っていたんです。」
撮影場所は何処なんでしょうか?
「沖縄の伊江島です。」
これも意外なんですが、何故沖縄なんですか?
「東京でのスナップに行き詰まりを感じていて息抜きに沖縄へ行って、やっぱりスナップを撮りました。その中で知り合った人に勧められたんです。行ってみたらこの風景に出会ってしまった・・・」
「すごいエネルギーを感じて、こんなこと初めての感覚で撮らずには居られなかったですね。」
なるほど、杉野さんの展示は大きなプリントのせいだけでなく、そのエネルギーがあふれ出ていたんですね。
今週のPLACE M は、2人の美人女性写真家の共演も興味を引きますが、それよりもその作品から感じるパワーや感性に心打たれました。

【眼撮ーる】